親族外承継
かつての日本では、事業承継といえば親族内承継が一般的でした。しかし、近年では景気の不安定さもあいまって、親族内で会社を引き継ぐということが行われなくなっています。
そこで増加しているのが親族外承継です。長年勤めてきた従業員に会社を引き継いで貰ったり、第三者に売却するといった手段を講じることで事業を引き継ぐ手段のことを親族外承継といいます。
従業員に事業承継をすると、業務経験やノウハウを持った人物が後継者となるため、引き継いだ後の経営に安定感が出やすいというメリットがあります。しかし、会社の株式を取得するためには多額の費用が必要となるため、従業員にとっては大きなリスクとなります。そのため、従業員への承継はあまり行われないのが実情です。
一方、第三者への売却が行われるケースは年々増加しています。その背景には、M&Aを専門とする企業数の増加が関係しています。第三者に会社を売却することができれば、手元に一定の資産(キャッシュ)を残すことが出来るため、老後の蓄えをもつことが可能になります。また、条件によっては、従業員の雇用を守ることもできますので、第三者に売却するという手段が近年は注目を集めています。
親族外承継を実施する場合には、綿密な事業承継計画を作成しておくことが大切です。特に、会社の財務状況や事業予測に関する資料は、第三者への売却を行う際に重要となります。スムーズな事業承継を実現するためにも、余裕をもって早めの対策を講じましょう。
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